晴耕雨読の日々

我は動かぬ石かはたまた空を貫く風となるか、時折徒然を呟く

斑雪山に春よ来い

【 音楽・スポーツ 】

春よ、来い
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タイトルは「斑雪山に春よ来い」としました。
アップの歌の題名を文字ったわけです。
この拙作のブログには大勢の方にアクセス
をいただいています。何より嬉しいことです。
きっとアクセスが無ければこんなに長い間
ブログを続けて来なかったと思います。

アクセスの方からアップした曲もお褒めを
いただいているので曲名を少し練るわけです。
松任谷由実は全曲だいたい知っています。
荒井由実のアルバムの中から何曲かは
かつて組んでいたバンドのコピー曲として
使わせてもらっていました。

そうそう俳句の話しも。斑雪は「はだら」の読み。
北国ではお馴染みの斑状に雪間が見えることです。
ほとんどの穴ぼこは裸樹の枝により遮蔽することで
降雪の少ない箇所が先に融雪するためです。

まあこんな気象学のことはともかく雪えくぼが進む
山肌を見るにつけ間近な春を感じています。
今月も定期句会を無事終えて句報を仲間に
届けました。
春を意識した健筆が居並び実に爽快そのものです。


弥生野に歓声広げ子の夢中

足跡を行けど春泥避けられず

卒業子ただ真っ直ぐの矢の如し

今日新たなること多き春の虹

誕生日パンジー咲かせ歩みたい
  
吾も汝も夕べに閉づるクロッカス

漫然と空を見上げて春日影

華やぎしやがて終美の花は散る

夕暮れて玻璃戸をしぶく花時雨

誰ひとり訪ふ者のなき春日向
  
山裾の風のくすぐる雪えくぼ

囀りの頭上仰ぎて歩のゆるり 

擂鉢のごりごり啼けり春時雨  

空広ぐ歓喜のつばさ百千鳥    

爪の先ほどの若芽の大地割く 
   
陽のぬくみ丸みに溜めて花馬酔木

いつの間に音なく落ちて春の雨

ものの芽の今に萌え出す力秘め

十畳の苔庭借りて落椿

手の中に花くず集め幼き子

浅蜊汁終ぞ開かぬ一つあり

独唱は練習中か春告鳥

冴返る町を汽笛が揺らしけり

家々の庭に惹かるる草芽時

のどけしや恐る恐るのミシンの音

春朝の方舟に積むこの希望

長閑さや共に白髪の生えるまで

四つ辻の点滅赤く春疾風

野遊びの空色集め犬ふぐり

春禽の声に聞き惚れ立ち尽くす

明日葉のよく茂りをり邑の道

何か待つ思ひを深く牡丹の芽

花吹雪いづれ天指す烟かな

ふらここや風に会釈の高みより

ここが好き四月始めの花の下 
 
病室に持ち込められる春の塵

自転車のギヤをトップに春を漕ぐ

作業場の軍手に受けて桜餅

麻酔効く手術室の外は春日

鰊来るマリンスノーのごとく白

ぬるぬると生ふ水草でありにけり

黒猫のねぐらは花の下らしく

まづ鳥の来て人の来る朝桜

春宵のふはりふはりという心地

花屑の浮かぶ外濠丸きこと 

菜の花の道沿いにゆく子の下宿

喉飴のまろく効いてる百千鳥

観梅や眠りの中に余香なほ

灯を消して春星の声聴きにけり

書き出しはいかがお過ごし筆の花


拍手があれば嬉しいな
   
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追憶

【 写真・水彩画 】

追憶
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タイトルは追憶。
俳句に思考を巡らせる方法の一つ。
言葉に重みが少し足りないと考えた場合
連想類語を調べる。

「追憶」ってあのバーブラ・ストライザンドが
うっとり唄っているからこそ光を放つ。
この御年の小生が綴ると少し危うい。
残念ながら実感がついてこない。

その時には連想類語を繙く。例えば・・ 
回想・回顧・追慕・懐古・想念・慕情・望郷・郷愁・
情景・去来・追念・顧念・想起・追想・懐郷・追思・
懐慕・懐旧・想慕・追懐・追思・追念・感懐・愛慕

さしずめ映画のワンシーンを振り返れば
「想慕」あたりに為るかな。
まあ、年相応の語彙選びでしょう。うん。
我が仲間たちはすこぶる健筆である。
小生もうかうかできない佳句が勢揃い。どうぞ。


春灯に平和ボケして住む未来

春猫の奥歯に挟む美辞麗句

甘えたき朋友の来てヒヤシンス

春風や同時に欠伸向き合ふて

吾立てば夜更けし部屋に木の芽吹く
  
此処が好き雲雀の居場所ささやかに

病む声に佐保姫来なむ遠からず

俯きて吾もうつむく春椿

洋上の銀波煌めく春日かな

衣重ね見上ぐる空に春の月
  
鎌倉の古寺へ春風吹きまねく

春来る流音ひそと鎖樋 

蝋梅の花蕾まばらに鎌倉路  

まんさくや御仏の笑み拝す膝   

旅終へて紅梅の香を活け替へる 
   
陳列の春菜の青や目に沁みぬ  

医師にても人に優しく明日の春 

下萌や踏まれてもなほ空目指す

ふるさとの社に太き薄紅梅   

残照を貰ひ遠嶺は春の色

荒れた手を一人見つむる多喜二の忌

陸奥の春はしづかに来たりけり

表札の傾くままに二月尽

まどろみし亀の眼差し春兆す

春を告ぐラジオの声に春を知る

君待つと急き立てられる室の花

外つ国の水底見ゆる星羽白

春まけてゆるり陸封解き始む

紙雛に供ふ駄菓子の慎ましく

異国語の溢れる街に春の雪

ジャムの蓋とことん開かず寒戻り
 
春の水掛けて浮き立つ居士大姉 

もつれつつ春雨に立つ野のけむり

薄氷や手の平にをる日の雫

引鴨の方へ反故焚く靑煙 
 
春宵やひと夜早めの酒を酌む

道産子は驚きもせぬ余寒かな

春めくや沢へ魚に会ひにゆく

あんな声出すこともある猫の恋

春光を浴び直立の孤猿かな

春寒の一本足りぬ猫の眉 

朝東風の沖目の前はもう岬

自販機の珈琲揺らら浅き春

病床の友の片目にある余寒

雪解の陽に好かれたる大地かな

本心を言へず終いに春の雷

会へばまた気力の湧きて蕗の薹

挨拶の京言葉めく春隣

存分に夢遡る朝寝かな

薄氷を覗き見たれば母の顔


拍手があれば嬉しいな
   

強くなりたい

【 詩・俳句 】

ドビュッシー『夢』
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遅くまでの仕事
夜半の月は欠けて
わたしの影を照らす
家路に着くまでの
薄闇の電車に乗る
たった二駅の時間
わたしは弱虫だって
過ぎ去る街並みの灯り
笑ってわたしを見過ごす
一人っきりになると
大切な人を失ったこと
思い出したり消えたり
幾年の出来事は束の間の夢
素のままの自分を預ける
拠りかかって縋る礎となるもの
あなたがいるからこそ
見えはしない明日を迎える
わたしは強くなりたい

この詩「強くなりたい」はちょうど10年ほど前
に書いた記憶があります。
誰かに託したのかは忘れたけれど今よりは
間違いなく率直な情感が記されています。

句座に集まる人たちの句をタイプしていくに
つれこの詩を添えたいと思ったのは何故かな。
きっとわたしが出来ることはこれくらいのこと。
みんな誰もが皆。精一杯に生を全うしています。
この精一杯を今月も公開してみます。

ありたけの賛辞を受けて雪だるま

二人居の約束違ふ吹雪かな

別々の枕抱えて冬うらら

家中の真実白き日脚伸ぶ

言い出せず永き一日冬晴るる

諦観の揺るぐことなく寒の雨 

降雪を被りて真白鳥一羽

踊躍歓喜とっさ跳び出す雪の庭 

庭の樹の冬芽ふくらむ白き朝

大寒の閑暇夢幻を駆け巡る

まだ暗き道都にささら電車の灯

雪道の細く踏まれし開拓碑

月氷る螺旋階段昇りゆく

筒雪や影を集むる炉端の火  

空高く一羽の鷹の爪光る
   
玻璃越しの雪は降りしき車輪跡

雪や降るまだ人住まぬ太古より 

寒木瓜や朱の一灯を我が家まで

かすかなる雪の音して宙を割る 

白菜のざくっとこの身開ける音

初神籤足どり軽き家路かな

雪しまく道無き広野踏み出さん

六十路越え今ゲレンデの風になる

杣木引く愛馬の放つ息白し

凍ての日々機嫌いかがと暁烏

白銀の空気すらりと葱の中

寒月や幹に忘れし藁箒

手袋を脱げば蠢く握り皺  

玄関で思案新聞休刊日

英字紙にポインセチアの包まれて

深山の滝落ちるまま凍りけり

酩酊に冬の風吹く路傍かな 

うたた寝の屋根の隙間に冬の月

大寒の外気を細く吸ひにけり  

凍星の薄き刃の光かな  

なやらひの鬼はあまりに強すぎる

寒紅をふた色重ね仕上げたる

七草や口に異なる苦味あり

家元の言葉少なき寒稽古

寒薔薇の花の形の整はず


拍手があれば嬉しいな
   

愛はかげろうのように

【 愛 】

I've Never Been To Me (愛はかげろうのように)
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シャーリーンが唄う曲。
耳にすると少し前のことだと思いながら
随分歳月が流れているのに気づく。

時は移ろいの中にあると思い浮かべてた
のはまだ二十歳に満たない頃である。
ほろりと泣かす恋愛詩をするりと描く少年。

そうかいつの間に歳月は自分の中にある。
口惜しいことは何もないようにと誓っていた
癖にするりと逃げていったこと。

愛はかげろうのように過ぎ去る。
掲画の水彩は絵筆を取り始めて一年後
くらいに描いた気がする。

いつかゆっくりこの景色の前に立ちたいと
直向きに筆をとった時間。
目くるめく情熱を傾けて実現できたこと。
いつまでも続くと少し遠ざけて失うモノ。

時は移ろいの中にある。
そんな移ろいの中にあっても息づくもの。
仲間たちの佳句を届けたい。


真っ新の手拭乗せて雪見風呂

後悔の先に暮れゆく師走かな

「がらくた」と書かれた袋雪積もる

香焚きて煙のままに年暮るる

珈琲の似合ふ一夜の第九かな
  
守らるる小さき山茶花揺るぎなし 

まあるくて黄の風に揺る蜜柑かな

朝の日を浴びて迎えの布団干す

何せむと思ふばかりの暮早し

主待ち留守居してます寒椿
  
供花手に戻る家人の年用意

浅き夢みし白雪の乙女像

菜を洗ふ手繰る腕の赤くして

寿ぎの電話に弾む姉の声  

松とりて番茶に浸る老眼鏡 
   
冬灯廃線近き駅舎かな

山茶花や登校の声やがて散る

己が炎を掻き立てながら初茜

短日の思ひの一つ届かざり

枯蓮や戦い終える姿なり

刺すが如冷たき手水浅草寺

人波に逆らふままに大晦日

賀状来る慣れぬ名字の友増えて

寒天に雷門の赤冴えし

新宿の街闊歩せり寒鴉
  
冬ざれの丘に続きし獣道

梟は字のごと洞に住まひけり

絵手紙の青き海まで師走かな

研ぎ立ての包丁並ぶ年用意

雪閉ざす原野を捨てて街に住む

ドアノブに小さきメモの味噌大根

冬牡丹天地一切開け放つ  

狐火と見てきた嘘も父のこと

手袋を脱ぎ拍手を響かせる  

みほとけは祷りに痩せて冬日向  

闇を狩る黒目ばかりの梟かな

ぶつかりて曇り硝子に冬の蠅

神棚を妻と清める師走かな

岩牡蠣の固き鎧を脱いでみよ

図書館の小さき咳する女ゐて

ざざぶりの冬の雨らしからぬ朝

一陣にちょうど十羽か鳰談義

枯葎映して川の浅かりし

着ぶくれて若さ忘れてしまいそう

冬草の背丈これより伸びきらず


拍手があれば嬉しいな
   

友達のまま自然に

【 自然 】

フレンズ
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煌めいてた そして 戸惑う青春だった
争いの酒に 眠る事も忘れ
命まで賭けた 愛さえ勝てないほど
とてつもない未来に
しがみついた二人
フレンズ あれからの
フレンズ 歳月は移り気で
フレンズ とにかく今
長い時間を君に打ち明けたい


☝は高橋真梨子の唄う「フレンズ」。
ブログのタイトルの誘因なのです。
写真はパリの公園で撮った仲睦まじい老夫婦。
片言のフランス語で「撮らせてください」とお願い。

レンズに向って優しい笑みを返してくれる。
カメラを始めて既に25年の月日が流れるが
人物を撮ることは滅多にないはずがこの写真
だけはいつまでもファイルに残る。

何故なのかはフレンズの詩に書いてある。
ずっと今も「友達のまま自然に」。
久しぶりに回顧の時間。
先のことばかり片付けようとしていると
大切なモノやことを見失う。
ちょっと振り返るだけでホンモノが見えてくる。
俳句のフレンズたちも同じに句を詠んでいます。


留守番の屋根に張り付く霜夜かな

凍空にまろく吐息の恋のうた

大柄の襟巻ふはり空元気

生き様を書きあぐねたり雪明り

二股の路地に問いかけ散り紅葉

夕日さす里の田野の忘れ花

闇の灯に健気な笑みよ冬薔薇

今年また冬の向日葵此処に来て

弔いの和服の人よ村時雨 

冬温し風の泳がす一葉かな

文机の傷を増やして一葉忌

問ひかけて応え返らず冬薔薇

壁掛けの天使今宵の雪知らず 

冬帝の気まぐれ忍ぶ大銀杏 

踏みゆかば雪啼く声の道となる 

通り過ぐ柊の香を纏ふ家

冬桜出逢ひて淡く別れゆく

この想ひこころに抱き冬の雲

初時雨やがて水面の騒がしく

メニュー表未だ定まらず冬ぬくし

木枯やバス停の前通り過ぐ

銀杏散る雲一つ無き晴れの日に

数え日の成すべきことを成せぬまま

あれこれと買うて少なし賞与かな

開拓の石碑残され枯野原

初雪の人恋しくて受話器取る

冷たき右手ポケットに誘われて

コンサートチケット買うて寒昴

凍空の音無き音に耳澄ます

落葉掃くハートの形に誰がして

ヨブ記読む暖炉の炎衰えて

褞袍着て嘘の愛想も身につけて

マフラーして私が綺麗だった頃

父の歳越えて父恋ふ日短か  

着ぶくれの「は」の列二番指定席  

冬めきて家路の子らの遠くなり

高ぶりて窓開け放つ冬の朝

アスファルトはぐれ狐の疾走す

朝の陽の薄き欠片や初氷

友来たり馴染みの店のおでんかな

北風のその中にある大地の音

2山茶花の平らに開く夕まぐれ

小春日や楽の目玉は一代記

暮早し人譲り合ふ橋の上

鴨くぐる池の深さのあるところ


拍手があれば嬉しいな
   

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プロフィール

◎ 今人- imajin

Author:◎ 今人- imajin
湿ったアスファルトには
春風が消え夏の息吹が漂う
あの青々とした山間に棲む
コロポックルの戯れ
邪気のないことに憧れて
恋焦がれる思いを託すのさ
鈍色の空を只管仰ぎながら
何度薄暮の時間を迎えたか
長い長い冬の時間に萎れて
灯りを見出せないままの辛さ
無為の日々を過ごすことは
とてつもなく悲しい
影のように重なる自分が居て
ただその場に蹲っていた
閃光のような光が与えられて
照らし出されたわけでもなく
今を生きていることに気づく
そうさ多くは望まなくとも
森羅万象に眠る慈愛を
つまびらかに明かすが良い
葉漏れ陽に包まれて
僕は此処に居る

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

冒頭の詩は、今を生きる人
をタイトルにしています。
あまり、肩肘を張らない
タイプの人間ではあります
が、少し勢いを付けたいと
思う今日この頃。

詩のタイトルに倣って、
筆者名は【今人-imajin】
となりました。お気づきの
ように、ジョンレノンの
イマジンも模倣した訳です。

どちらかと言うと、
アスファルト・ジャングル
よりも山川に出没するのが
多いのですが、テリトリー
ではないので、吠えません。
万物万象には、畏敬の念を
忘れないようしています。

ただ自然の中にあるエナジー
は、日々の暮らしの糧になり
ますので、ちょいと拝借を
しています。
その場で文筆や写真・水彩の
記録をさせてもらってます。

その時折の呟きやら写真・
水彩画などを掲載するつもり
でいます。お訪ねのあった
機会には、拙い散文の背景や
行間を探ってみてください。

筆者として望外の喜びです。
よろしくお願いします。

連絡先はこちらに
banshow114☆yahoo.co.jp
☆を@に変えてください

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