晴耕雨読の日々

我は動かぬ石かはたまた空を貫く風となるか、時折徒然を呟く

連なる環


   美しい人 ← 先ずはクリックして BGM をどうぞ
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晴耕雨読を続けられること、このうえないシアワセである。
自分が社会のために何かの役割を果たしたかは知る由も無い
けれど、まあ、今もこうして霏々と生き長らえている。
ひそと感謝である。

連休の喧騒から身を引くように、また北上した。
明治維新の闇といえる政治犯の終焉地「樺戸集治監」があった
月形町を訪ねた。

新設された博物館の解説員に丁重な案内を聞き、喉元に残った
魚の棘のような悲嘆の記憶とものの見事に符牒があった。
齢を重ねると、記憶にあるものは、いつしか連なる環となる。

数十年前、北見市に住んでいた頃、相も変わらず山川を走り
回った帰り道、黄昏の薄闇に黒々とした墓標が立っていた。
道沿いの待避所に隠れるようにひっそりとあったのは鎖塚

北海道開拓の先駆け、未開の道路工事を担ったのは囚人で
ある。それを知ったのは墓誌を読んで初めのことである。

開闢の嵐に呑み込まれた人々が寄せられる樺戸集治監と、
足枷をつけたまま北の大地に果てた囚人達の悲しみ。
歴史の糸で結び付いたとしても、その光芒には圧倒される。

選曲は「美しい人」とした。 人間の尊厳とはなんだろう。
僕は人間が人間らしく普通に生きることだと思う。

帰り道、途方もなく地に果てた人たちに想いを馳せた。
もう少し晴耕雨読を続けさせて欲しいと、石狩浜に寄った。
雨の中、本郷新の銅像「無辜の民」をもう一度見たかった。

荒海に対峙するように建った瀟洒な喫茶店で珈琲を飲む。
僕の気持ちを見透かすかのように、篠突く雨があがった後
荒海から薄い虹が昇った。


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プロフィール

◎ 今人- imajin

Author:◎ 今人- imajin
湿ったアスファルトには
春風が消え夏の息吹が漂う
あの青々とした山間に棲む
コロポックルの戯れ
邪気のないことに憧れて
恋焦がれる思いを託すのさ
鈍色の空を只管仰ぎながら
何度薄暮の時間を迎えたか
長い長い冬の時間に萎れて
灯りを見出せないままの辛さ
無為の日々を過ごすことは
とてつもなく悲しい
影のように重なる自分が居て
ただその場に蹲っていた
閃光のような光が与えられて
照らし出されたわけでもなく
今を生きていることに気づく
そうさ多くは望まなくとも
森羅万象に眠る慈愛を
つまびらかに明かすが良い
葉漏れ陽に包まれて
僕は此処に居る

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

冒頭の詩は、今を生きる人
をタイトルにしています。
あまり、肩肘を張らない
タイプの人間ではあります
が、少し勢いを付けたいと
思う今日この頃。

詩のタイトルに倣って、
筆者名は【今人-imajin】
となりました。お気づきの
ように、ジョンレノンの
イマジンも模倣した訳です。

どちらかと言うと、
アスファルト・ジャングル
よりも山川に出没するのが
多いのですが、テリトリー
ではないので、吠えません。
万物万象には、畏敬の念を
忘れないようしています。

ただ自然の中にあるエナジー
は、日々の暮らしの糧になり
ますので、ちょいと拝借を
しています。
その場で文筆や写真・水彩の
記録をさせてもらってます。

その時折の呟きやら写真・
水彩画などを掲載するつもり
でいます。お訪ねのあった
機会には、拙い散文の背景や
行間を探ってみてください。

筆者として望外の喜びです。
よろしくお願いします。

連絡先はこちらに
banshow114☆yahoo.co.jp
☆を@に変えてください

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