晴耕雨読の日々

我は動かぬ石かはたまた空を貫く風となるか、時折徒然を呟く

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細流を歩く



  初恋
DSCF0044.jpg
      ■ 摩周湖の外輪を埋め尽くすダケカンバの絵姿 


道東の北見市に三年間、生活していたことがある。
土地が変われば、さまざまなことを学び生きる糧にしてきた。
その土地の水を飲み、旬のものを食し、山河を駆け巡った。

そうなんです。山川はこの頃も徹底して歩いておりました。
あまり自慢の出来ることでは無いけれど、この三年の間に
北見の隣町、美幌から東方にある川という川を具に歩いた
のは、おそらく不束者のわたしだけなはずです。

美幌・女満別・東藻琴・小清水・清里・中標津・斜里に脈打つ
細流を兎にも角にも歩いて歩いて。水面を颯爽と滑空する翡翠
とは呼べないまでも、逡巡することなくヨロヨロと彷徨した。

知床連峰の山座にも全て腰を下ろしたので、立ち止まることも
なく、早春の5月から晩秋の10月まで息もつかずに登り遡った。

ひとつ面白い話し。町村合併で大空町となった東藻琴村に
聳える藻琴山には良く登った。夏山も冬山もである。
頂上に立つと、眼下にはあの屈斜路湖を随え、後方には
知床の山塊を見渡せる秀峰である。

はじめて藻琴山に登った日。頂上にはわたしより先に到着
している地元の登山者が一人。見た目は先達のご老人。
なんと右手には汗を止めるためのビール缶を翳している。

いつものとおり、明るく声をかけてみる。「良い山ですね」。
そのおじいさんは、矍鑠とした声で軽く「そうだね」と言葉を
次いで、「この山は頂上に一升瓶を立てると、ちょうど
千mなんだよお」
と呟く。

うーん、やられた。山を登る者はこう来なくちゃ。流石である。
先を超されたわたしは、同じ轍を踏まない。それ以降の山行
の時には、諸行の息吹きを体得し、由縁を必ず修めている。

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*Comment

NoTitle 

こんにちは。
北海道の今頃はどんな気温なのでしょう。
こちらからは想像もつかないご当地のお天気や、ここに書かれている町の名前…、を汲み取ろうとしながら拝読しました。
いつか訪ねてみたい札幌――。
同じ日本でありながら異国のような気がします。

そんな遠くにある山すべてを歩かれた山人さんは、きっと私が知らないことをいろいろご存じなのですね。
私が一番興味があるのは高山植物なのですが……。
  • posted by 笹峰霧子 
  • URL 
  • 2013.08/25 14:59分 
  • [Edit]

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プロフィール

◎ 今人- imajin

Author:◎ 今人- imajin
湿ったアスファルトには
春風が消え夏の息吹が漂う
あの青々とした山間に棲む
コロポックルの戯れ
邪気のないことに憧れて
恋焦がれる思いを託すのさ
鈍色の空を只管仰ぎながら
何度薄暮の時間を迎えたか
長い長い冬の時間に萎れて
灯りを見出せないままの辛さ
無為の日々を過ごすことは
とてつもなく悲しい
影のように重なる自分が居て
ただその場に蹲っていた
閃光のような光が与えられて
照らし出されたわけでもなく
今を生きていることに気づく
そうさ多くは望まなくとも
森羅万象に眠る慈愛を
つまびらかに明かすが良い
葉漏れ陽に包まれて
僕は此処に居る

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

冒頭の詩は、今を生きる人
をタイトルにしています。
あまり、肩肘を張らない
タイプの人間ではあります
が、少し勢いを付けたいと
思う今日この頃。

詩のタイトルに倣って、
筆者名は【今人-imajin】
となりました。お気づきの
ように、ジョンレノンの
イマジンも模倣した訳です。

どちらかと言うと、
アスファルト・ジャングル
よりも山川に出没するのが
多いのですが、テリトリー
ではないので、吠えません。
万物万象には、畏敬の念を
忘れないようしています。

ただ自然の中にあるエナジー
は、日々の暮らしの糧になり
ますので、ちょいと拝借を
しています。
その場で文筆や写真・水彩の
記録をさせてもらってます。

その時折の呟きやら写真・
水彩画などを掲載するつもり
でいます。お訪ねのあった
機会には、拙い散文の背景や
行間を探ってみてください。

筆者として望外の喜びです。
よろしくお願いします。

連絡先はこちらに
banshow114☆yahoo.co.jp
☆を@に変えてください

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