晴耕雨読の日々

我は動かぬ石かはたまた空を貫く風となるか、時折徒然を呟く

座に繋がる冬の夜

【 詩・俳句 】

冬の夜 ← クリックしてBGM
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晩年に細々とでもやってみたかったこと。
同人の詩か俳句の仲間と小さい座を持ちたかった。
半世紀ほど遡る。ある少年が「茱萸」という同人誌を編む。
仲間は五指に足りる。
父の使った古くさい広辞苑をパラリと捲る。
たまたま出会った言葉を書き出す。
それをパズルのように組み合わせて詩を綴る。

さて現在。青臭い言葉をそのまま憶えていて句を詠む。
津々浦々寄り添う座の仲間達の息吹が聞こえる。
わたしも生きていた。ずっと生きていた。
また別の心で生きていてこれからも生を繫ぐ。
少しずつの独白を続けて3年が過ぎた。
そろそろ座の人たちの息吹を披露したい。


風邪に臥す庭燦燦と暖充てり
道すがら言の葉交はす帰り花
年の暮無為の日かぞふ手帖かな
鮫食ひて祝宴ありき我が郷土
雨のごと真直ぐ降り来る黄葉かな
還りゆく空の清きや日向ぼこ
冷まじや漆黒の夜の深眠り  
星かくる雲の駆けゆく十二月  
仏間にも師走の風を入れにける 
じつと待つ改札口や暮早し
冴え返る大気も木々もこの身をも
冬茜異なる世界あるごとく
秋鯖の海峡越へていよ太く
いま一度見たきものあり帰り花
俄にも思ひの乱る初時雨
雑炊や目分量なる母の味
宝くじ並ぶ人等の息白し
冬灯揺らぐ彼方は異国の地
寒月光ネオン街にて息潜む
横文字の料理ばかりや年忘
珈琲と暖炉の温み北の宿
物言はぬ廃船ぽつり冬の浜
微睡めば北風運ぶ子らの声
鳶の声聞きて見上ぐる冬紅葉
万灯の蒼耀ひて冬運河
柏手に応えてくれず神無月
月欠けて松ことごとく時雨かな
火事消えて夕空沈む水たまり
おおわたの骸は透けて空気なる
木枯や梁に一揆の手斧痕
寄鍋の少し余りて夫婦二人
手袋の中の小さき手を握る
モノクロの風吹き荒れし冬の海
冬の夜や古き洋画のプロローグ
一点の真紅枯野に残りけり


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◎ 今人- imajin

Author:◎ 今人- imajin
湿ったアスファルトには
春風が消え夏の息吹が漂う
あの青々とした山間に棲む
コロポックルの戯れ
邪気のないことに憧れて
恋焦がれる思いを託すのさ
鈍色の空を只管仰ぎながら
何度薄暮の時間を迎えたか
長い長い冬の時間に萎れて
灯りを見出せないままの辛さ
無為の日々を過ごすことは
とてつもなく悲しい
影のように重なる自分が居て
ただその場に蹲っていた
閃光のような光が与えられて
照らし出されたわけでもなく
今を生きていることに気づく
そうさ多くは望まなくとも
森羅万象に眠る慈愛を
つまびらかに明かすが良い
葉漏れ陽に包まれて
僕は此処に居る

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

冒頭の詩は、今を生きる人
をタイトルにしています。
あまり、肩肘を張らない
タイプの人間ではあります
が、少し勢いを付けたいと
思う今日この頃。

詩のタイトルに倣って、
筆者名は【今人-imajin】
となりました。お気づきの
ように、ジョンレノンの
イマジンも模倣した訳です。

どちらかと言うと、
アスファルト・ジャングル
よりも山川に出没するのが
多いのですが、テリトリー
ではないので、吠えません。
万物万象には、畏敬の念を
忘れないようしています。

ただ自然の中にあるエナジー
は、日々の暮らしの糧になり
ますので、ちょいと拝借を
しています。
その場で文筆や写真・水彩の
記録をさせてもらってます。

その時折の呟きやら写真・
水彩画などを掲載するつもり
でいます。お訪ねのあった
機会には、拙い散文の背景や
行間を探ってみてください。

筆者として望外の喜びです。
よろしくお願いします。

連絡先はこちらに
banshow114☆yahoo.co.jp
☆を@に変えてください

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