晴耕雨読の日々

我は動かぬ石かはたまた空を貫く風となるか、時折徒然を呟く

句座に漂う息吹

カテゴリ 【 詩・俳句 】


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冬凪の底見る磯の月明り
鯛焼の頭は君に尾はわたし  
大空へ日矢したがへて鷲翔る
オーバーの襟立て父と夢で逢ふ 
除雪車の縦列の群星光る
丹頂のこゑ天空を意のままに
鳥帰る川の流れの広きかな   
忽然と氷塊白き闇に消ゆ
雲妖し腰弁当の冬の杣
伊予柑や予感弾ける香の雫
白梅や縁をつなぐ一世紀
春吹雪まだ胸襟の堅きかな 
癒されてなほ窓の端や春の月
朝刊の畳む音させ余寒なほ
白鳥の湖白きものばかり
波の間に渡り漁夫らの高笑い
手のひらで掬い切れない春を待つ
眸の奥に小さき夕焼冬かもめ
紅のねぢれて美しきシクラメン    
ケーキ雛女雛男雛も甘きこと
とほき子の呼ぶ声寒しお母さん   
瞑りたるふくら雀に添ふひかり
春待ちて春色の靴革財布
海苔拾ふ波音さわぐ北の蜑
春きざす夜深の雨の音かろき 
永き日のところどころの探し物
小さき影すでに添ひしや蕗の薹 
大鷲の一点見つめ獲物あり
誰しもが春の別れの言へぬこと
そこかしこ欠伸のうつる春隣 
寒凪や視界の滲む岬かな      
流氷の去りてまた逢ふ人のあり
過ぐる日の父待ちわびて二月尽
百千鳥半音あげて鳴き直す
緞帳のゆるゆる上がり斑雪
生くるものいのち動きて春生まれ


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2年ほど続けてきた句座。
今でも肩寄せ合いながら、ほつほつと句を詠む仲間。
ひと月に一度だけネットの中に集う。
ほどよい距離感が心地よければ良いなあと願うばかり。

弥生の句会を終えて、今日句報を送った。
一年余りの間に心打たれる句が揃ったことが嬉しい。
こんな拙い総評を記て、安堵感に浸っています。

仲間のある方と話す機会がありました。
その方はこう話しています。
「詠草に載せられたそれぞれの句の中には作者の
人生が描かれている」と。

わたしは思わず頷いたのですが、そのお話しの背景
にあるのは多忙な日常であったとしても俳句を自分の
よすがにしたいと思う気持ちだったのかもしれません。

句座の中での選句という些少な繋がりであったとしても
同じ仲間の日々にある息づかいに触れること、それは
自分自身の生き方を振り返る機会でもあります。
わたし自身は俳句の中にそれを求めています。



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プロフィール

◎ 今人- imajin

Author:◎ 今人- imajin
湿ったアスファルトには
春風が消え夏の息吹が漂う
あの青々とした山間に棲む
コロポックルの戯れ
邪気のないことに憧れて
恋焦がれる思いを託すのさ
鈍色の空を只管仰ぎながら
何度薄暮の時間を迎えたか
長い長い冬の時間に萎れて
灯りを見出せないままの辛さ
無為の日々を過ごすことは
とてつもなく悲しい
影のように重なる自分が居て
ただその場に蹲っていた
閃光のような光が与えられて
照らし出されたわけでもなく
今を生きていることに気づく
そうさ多くは望まなくとも
森羅万象に眠る慈愛を
つまびらかに明かすが良い
葉漏れ陽に包まれて
僕は此処に居る

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

冒頭の詩は、今を生きる人
をタイトルにしています。
あまり、肩肘を張らない
タイプの人間ではあります
が、少し勢いを付けたいと
思う今日この頃。

詩のタイトルに倣って、
筆者名は【今人-imajin】
となりました。お気づきの
ように、ジョンレノンの
イマジンも模倣した訳です。

どちらかと言うと、
アスファルト・ジャングル
よりも山川に出没するのが
多いのですが、テリトリー
ではないので、吠えません。
万物万象には、畏敬の念を
忘れないようしています。

ただ自然の中にあるエナジー
は、日々の暮らしの糧になり
ますので、ちょいと拝借を
しています。
その場で文筆や写真・水彩の
記録をさせてもらってます。

その時折の呟きやら写真・
水彩画などを掲載するつもり
でいます。お訪ねのあった
機会には、拙い散文の背景や
行間を探ってみてください。

筆者として望外の喜びです。
よろしくお願いします。

連絡先はこちらに
banshow114☆yahoo.co.jp
☆を@に変えてください

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